三味線の雪
ラジオを聴いていたら、 若い一中節の家元が、雪の描写を演奏していた。それで子供の頃に母や祖母、叔母などに連れられて、歌舞伎見物に行ったのを思い出した。
劇中のあれやこれやのことがあって、この三味線が奏でられると、登場人物の一人が「おや、雪が降りだしたねー」と言って話を切る。その時に人間存在が宇宙という空間の中で相対化され、悲劇が救われるのだった。子供心にあの三味線の「間」は深く心に刻まれていたのだが、その訳を今になって理解した。
曇庵放言 山住みの画家の妄想的あれこれ
三味線の雪
ラジオを聴いていたら、 若い一中節の家元が、雪の描写を演奏していた。それで子供の頃に母や祖母、叔母などに連れられて、歌舞伎見物に行ったのを思い出した。
劇中のあれやこれやのことがあって、この三味線が奏でられると、登場人物の一人が「おや、雪が降りだしたねー」と言って話を切る。その時に人間存在が宇宙という空間の中で相対化され、悲劇が救われるのだった。子供心にあの三味線の「間」は深く心に刻まれていたのだが、その訳を今になって理解した。