水茎堂の創作筆「晩鳥」大 中 小
羊毛にムササビの毛が混じっているので、バンドリなのだろう。

基本は羊毛なのだが、バンドリが入ることで、筆先が弱くなり与太る。これを凌ぎながら筆を使うのが楽しい。書家が求めるというのが理解できる。
ヨタヨタ・ヨロヨロした人生を送る私としては、我が身を曝しているような気分になる。
曇庵放言 山住みの画家の妄想的あれこれ
水茎堂の創作筆「晩鳥」大 中 小
羊毛にムササビの毛が混じっているので、バンドリなのだろう。
基本は羊毛なのだが、バンドリが入ることで、筆先が弱くなり与太る。これを凌ぎながら筆を使うのが楽しい。書家が求めるというのが理解できる。
ヨタヨタ・ヨロヨロした人生を送る私としては、我が身を曝しているような気分になる。
水茎堂さんから届いていた筆を試す時間がなくて、レポートが遅くなってしまった。
左から、
「一徹清玩春挙先生用筆 大」「一徹清玩春挙先生用筆 小」
「龍子先生用筆」
個人的には春挙に寄せて作られた筆が好み。私は基本的には岸派と羊毛の如水を主に使っているのだが、赤山馬を使用したこの筆は、山馬や夏毛(鹿)とも違った独特の味があって気持ちが良かった。
山元春挙は名前は知っているが、その絵を思い出すことが出来ずにネットで検索して思い出した。成程この筆を好んだ訳が分かる。とはいえ、春挙にこだわる必要はない、高性能な筆だ。
比べると「龍子先生用筆」は柔らかく、もう少し柔軟に形を取るのに便利というべきだろうか。彼の絵からすると納得は出来る。
このように、作家に合わせた筆が作られていた時代というのは、なんと贅沢な時代だったのだろう。贅沢さの意味が違ったのだろう。
水茎堂の復刻筆と創作筆。羊毛の短峰形。気に入って最近使い込んでいる。
左より 南院、南院小、(復刻筆) 。南院を元にして創作した南院派大、南院派小
狸毛が入っていることで、独特の硬さが生まれている。羊毛のトロッとした粘りは少し失われるが、筆の穂を下ろしきった段階からの展開に面白さが生まれるのが楽しくて、使い込んでいる。