私たちの無意識には、本人も気付かないうちに、多くのものが刷り込まれている。
これにより、意識しないで物事に対応できるので、無駄なエネエルギーを使わずに済み、日常生活をスムーズに過すことができる。しかし、この事で物事には正確に反応することはできなくなる。
現代社会では、このことが科学的に応用されて、さまざまな情報がコントロールされて、人々の意識下に送り込まれている。
人間存在に組み込まれた本能でも、環境に合わなくてアレルギーを起こしたり、さまざまな病気を産むことがあるように、こうした無意識の行動が日常社会の病となることもある。
これを避けるために、無意識の状態での感覚を磨くことが大切になる。
感覚を信じられる様になると、無意識と意識が明確になり、判断を下すことの助けとなる。
日本の芸術は、この感覚を磨くことに注力してきた。
無意識を創り直すことが、稽古の目的である。